防犯ガラスと防犯フィルムの実験比較

防犯ガラスと防犯フィルムの比較一覧

比較ポイント 防犯ガラス 防犯フィルム
防犯性 属人性 施工者の技術に左右されない 左右される (水抜き・空気抜き不足、周囲の未接着部分の広さ)
樹脂の厚さ 30ミル=0.76ミリ
60ミル=1.52ミリ
90ミル=2.28ミリ
※防弾ガラスにも使われる「ポリカーボネート」1.5ミリもあります
350ミクロン=0.35ミリ
※350ミクロン未満は防犯フィルム表示不可
※防犯性を上げる為、厚いものを貼ろうとすると、密着度が下がる大きな欠点あり。
※特に型板ガラス(デコボコあり)に、厚いものをしっかりと貼る事は困難です。
構造など 2枚のガラス全面の内側に加熱圧着 後貼り、片面、額縁貼り(四方に隙間あり)
切断方法 工場での機械切断が原則
※GA特許申請済みの特殊切断システムあり
現場での常温カッター切断
耐久性 経年変化なし 拭き掃除による傷、白濁あり
太陽光によるのり変色あり
施工不備(はがれ)、経年劣化あり
四隅からのはがれあり
コスト負担 初回のみ 長くて10年、早ければ5年でガラスごと貼り替えあり
導入コスト 弊社 GCハイパー60ミル
ガラス代+25,000円/m²
施工代+9,000円/枚
運搬諸経費+11,000円/件
某メーカー防犯フィルム
+28,000円/m² 材工込み
※但し、20m²未満の現場は、+3,000円/m²アップ
参考例
施工面積=7m²/戸、8枚
ガラス代:
25,000円×7=175000円
施工代:
9,000円×8=72,000円
運搬諸経費 11,000円
合計  258,000円
7×(28,000円+3,000円)=217,000円

※注: 上記は、弊社の総合見解ですので、フィルムメーカーの見解もご確認下さい。

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防犯ガラスと防犯フィルムの破壊実験・強度比較

  • 破壊方法: マイナスドライバーを用いてのこじ破りテスト(ガラス破りで最も多い手口)
  • 破壊時間: クレセント部と補助錠の部分を開錠するのにかかった時間
FL3(一般的に使われている透明3ミリガラス)

2箇所を破るのにさえ、ほんの25秒程度です。補助錠が無ければ10秒程度で簡単に侵入されます。

一般的なガラス:10秒後・20秒後の状態

防犯フィルム(360ミクロン=0.36ミリ)※防犯建物部品認定条件の350ミクロン以上ではあります

いったんガラスが割れると、ガラスとフィルムの間にマイナスドラーバーを入れる事で、簡単にフィルムを剥がしていく事が可能です。

一般的な「額縁貼り」(=サッシ飲み込み部までフィルムを貼らない為、こじ破りで狙われる所にはフィルムが貼られていない簡易的な方法)は勿論、今回は飲み込み部まで全面フィルム貼りのガラスでも実験しましたが、ほとんど時間的な差はありませんでした。

防犯フィルム:1分35秒後・2分25秒後(ガラスが割れると簡単に剥がれる)

防犯ガラス「GCハイパー60」(FL2.5ミリ+特殊中間膜1.52ミリ+FL2.5ミリ)

2箇所にダメージを与えるのに、官民合同会議で規定している「5分」を意識して「こじ破り」を実行しましたが、上記「防犯フィルム」のような大きさまで穴を開ける事が出来ませんでした。

ガラスとガラスの間に、厚さが約4倍の特殊中間膜をガラス全面に加熱圧着製造している防犯ガラスの特長が明らかに証明された結果となりました。

実施者は汗が噴き出し、息も上がりました。クレセント部1箇所のみを綺麗に開けるだけでも、体力が持たないので、実際は「あきらめて帰る」のが現実だと思われます。

3分25秒後・5分30秒後

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GCH60と、375μフィルムの「耐打ち破り」(小型ハンマー)テスト結果
【防犯ガラス(GCハイパー60)打ち破り実験】

防犯ガラスGCハイパー:1回・2回目の状態
3回・4回目
5回・6回目
10回目以降

27回目でやっと樹脂が破れました

【複層ガラスFL3+A6+FL3(356μフィルム貼り)打ち破り実験】

375μフィルム:鋭角なハンマーには無力

375μあればマイナスドライバーによる「こじ破り」や、デモでよく使われるバットの先端のような『鈍角』な物での打撃にはそこそこの強度を発揮しますが、『鋭角』なハンマー等には全くの無力だと言う事が判ります。

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